June 28, 2009

時は金か

「時間をつぶす」っていう言葉があるけれど、子供の時分その言葉を聞いたときには、ずいぶん大人っぽい言葉だと感じた記憶がある。

タ イムマネジメントに躍起になる昨今だけれども、子供の頃って、時間をコントロールするものだと思っていなかった。たぶん時間だけではないのだが、今コント ロールすべきとされているいろいろなもの、つまり体力とか健康とか人間関係とか、はコントロールする対象ではなかった。明らかに。
だからマネジメントなんて思想はなかった。


先日NHKの番組でちらっと見たけれど、人脈術のようなものをやっていた。勝間さんがインタビュアーで、藤巻幸夫氏が取材されていたのだけど。
沢 山の人と知り合えばそれだけ楽しいし、わいわいとやるのもサシで話すのも面白いけれど、それをこう、金脈のように人脈って言っちゃうと、ちょっと違う意図 が前面に出てきてしまうから、微妙だよなと思ってしまった。そうやってテレビで、人脈はこうやって作るんです、活用するんです、とやってしまうと、なんか 動機を疑われたり、自分でもそういう動機で仲良くなるようになってしまうのじゃないか。
そこらへんの割り切りというか、むしろ割り切らないで併存させるスタイルというのが大人だ。
これもまた、人間関係をマネジメントするっていう発想だと思う。それ自体は別にいいことだと思う。実際いろいろなことをするのに役に立つし、大抵そういう人がやりたいのは何かでっかいことで、そういうでっかいことは大抵、ある程度以上社会の役に立つことなのだ。


横道にそれるけれども、金儲けが悪だ、という思想っていうのはあって、そういうことを昔思っていたと人から聞いたこともあるし、今も多分そう思っている友人もいる。

金 儲けは相対的な問題で悪とみなされることが多いのだろうと推測する。つまり、金儲け自体そこだけを見たら、ある価値を出して、もしくは合法的な仕組みを利 用して、お金を得ているわけで別に問題ないと思うのだけど、同時に貧しい人がいるということがよくない、とか、金儲けの過程で誰かが損をしているというバ ランスの問題でよくない、とか、そういうこと。金儲けの反対側で、儲からない人々、損する人々がいるということ。
似たような話が、映画「クワイエットルームへようこそ」にも出てきたな。あれは食べ物だったけど。
で、金儲けの先に何があるのかっていうところまで、考えてもいいと思う。金を儲けてその人は何をするのか。
いずれにしても、金というのは大きな大きなインセンティブなわけだから、これを原動力にするのは間違っていないと思うし、まあうまく使ったらいいと思う。自分も含めて。


で、それまくったけど、時間をつぶす、の話。
時間って、つぶすものなの?って思っていた。時間を有効に活用する、とかも、時間に有効も無効もあるかい、なんて思ってはいないけど、なんか大人って大変だねと思っていた。
子 供の時は、目の前にはやることが沢山あったし、時間は潤沢にあったから糸目をつけずにつかっていた。学校で授業受けて、遊んで、目の前の宿題とかやって、 夕方になったらご飯食べて、また好きなことして、寝て、っていうのを繰り返して、マネジメントなんて考えもせず、ただすくすくと、それでものんびり成長し てたよなあと。でもそんな子供時代にも、余所の子はもしかするとタイムマネジメントを叩き込まれて育ったのかもしれない。

で、マネジメントマネジメントって言われると、そういう自然児には適応の限界があるんだよーという話。

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