June 28, 2009

DM考

ダイレクトメール、というのが送られてくる。いわゆるDMである。
先日GmailにそのDMオファー的なものが送られてきて(転職セミナーのお知らせで、一斉送信的なやつだ)。DMオファー?とか思ったのだった。

そもそも、ダイレクトメールというのはどのへんがダイレクトなのか。
メールの中でもダイレクトなのか。これは違う。メールは皆ダイレクトだ。メールにそのような差別化をすることはできない。
ということは、他の広告手段よりもダイレクトだということだ。
でも、本当にそうだろうか、とか思うのである。ダイレクトメールの中のチラシと、新聞に挟まってるチラシと、テレビ・ラジオ広告と、店頭のポップと、云々かんぬんに、まあ違いはあるのだけど、ダイレクトメールの方がよりダイレクトというわけではないように見える。

そんなこんなで、困った時のwikipediaなのである。
ダイレクトメールというのは、ダイレクトマーケティングの一種らしい。

wikipedia:ダイレクトマーケティングより
「マ スメディアを使用したコミュニケーション施策に代表されるマスマーケティングと対になる概念。例えば、100人のターゲットに対して一種類のマーケティン グ活動を行うマスマーケティングに対して、ダイレクトマーケティングでは100人のターゲットに対して100種類のマーケティング活動を行う。」

オーダーメイドなんとか的な感じだろうか。
でも、多分、他の人にもおんなじチラシとかカタログが送られているのだと思う、普通。
それで、結局メールとか手紙という手段を使うものをひっくるめてDMと言っているのだろう。

結局私はダイレクトメールが上記の意味でのダイレクトマーケティングの一種とは認めがたいわけである。(※1)

で、ダイレクトメールがなぜダイレクトか、というところを私なりに考えてみるに、メールとか手紙というものを、人間が開封したくなる心理、というのをとらえてみたい。

皆 さんも、経験があるだろう。進研ゼミのDM。中には小さいサイズの漫画が入っていて、それは友情とか恋とかをちりばめた、進研ゼミの教材がいかに短時間で 終わり効率的かをアピールした、最終的にはライバルに勝てて恋もうまくいって部活とも両立できたよ的な話だとわかっているのに、開封してしまう、そして読 んでしまう心理。

いや、これは漫画の効用だな。

でもなんだかんだで来た郵便物を開封せずに捨て置くということは、人間あ まりしないんじゃないだろうか、ということ。テレビとか店頭では受け流すけれど、郵便物とか、封をしてあるものというのはつい気になるというか、そういう 作用があるのではないかということ。後日、封をするということについて書ければいいなと思う。
ダイレクトメール、というのは、中身は全然ダイレク トじゃないんだけど、その人宛に届く郵便物という体をとることによって、個人的な、「私に」届いたお手紙的な、そんな心持を少しは抱かせるものなのかもし れない。だって私の住所が書いてあって、私の名前が書いてあるし、的な。もう慢性的にDMの嵐に悩まされているような人は別として、特にDM黎明期の頃 は、結構効果的な方法だったのやも知れぬ。まあ、住所、氏名が封筒に表記されているという点においては確かに個々人にカスタマイズされた広告手法と言えな くもない。まあ、あまりいえないと思うけど。
ダイレクトマーケティングっていうものを、1対1と捉えるならば(マスが1対多ならば)、究極的な形は店頭販売か訪問販売とかなのかもしれないな。マーケティングの定義が難しいけれど。一応ここでは販促をイメージしている。

こうして考えると、つまりDMが1対1というよりは1対多の内容が入ったものだと考えると、普通の手紙やメールなんかは、すごく密な1対1で、手紙・メールの中ではDMは実はダイレクトじゃない方だったのだ、という発見をすることになる。別にしなくてもいい。
何にせよ、DMってあんまり嬉しくないよね、という話。


で、結局、そのDMオファーは私が過去面接で落ちた会社からだったので、目を通さずにtrash。
奇しくもDI。


※1:厳密には、購入頻度や金額等々である程度のカスタマイズはされている場合もあるらしい。100人100様ではないにせよ。
あと、接客した人が手書きのメッセージつきで送ってくれる店もあることはある。これはその意味でちゃんとダイレクトだなと思う。

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